ケンさんと! 23/09/27 酒場

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  • このトピックには8件の返信、1人の参加者があり、最後にヤッチにより1年前に更新されました。
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    トピック
  • #3710
    ヤッチ
    参加者

     
     ここは賢者のケンさん(NPC)と駆け出し冒険者のギルダ(PC)がグダグダやっている日常日記です。

     セッションのほうは人が集まらないっぽいので、日記をつらつら書いてみようかと。

     気が向いたらレスしてみてください。

8件の返信を表示中 - 1 - 8件目 (全8件中)
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  • #3711
    ヤッチ
    参加者

     賢者のケンさんが、目をキラキラさせながらこう言った。

    「見てくれギルダ君、川で流れているのを拾ってきたんだ!」
    「おー! ガラスの瓶じゃないっすか! これは高く売れるっすよ!」
    「つまらないヤツだな君は。そうではなくて。
     中に紙が入っているだろう? きっと冒険のタネが詰まっているぞ!」

     ケンさんはこういうことをよく言う人だ。

    「あれ? じゃあまだ中身を確認してないんすか?」
    「こういうことは大勢としたほうが楽しい。食事と同じだよ」 
    「なるほど」
    「では、取り出してみるぞ」
     

    #3712
    ヤッチ
    参加者

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    「子供の落書きっすかね? これは手で、毛虫、鳥、蛸って感じかな」
    「・・・子供の落書きと言い切るには不自然じゃないか?」

     ケンさんの言わんとしていることは分かっているつもりだ。
     子供のやらかしと、高価なガラス瓶とが結び付かないからだ。

    「そりゃそうなんすけど、あんま価値が分かってないからこそやってのけたんじゃないすか?」
    「否定はできないが、こういう貴重なものがもてる富裕層の児童が、そこまで無知なものかと、釈然としないんだよ」

     たまにこんなふうな他愛のない事で、ケンさんとする思考ゲームがオレは好きだ。

    「じゃあ価値を理解していたとしてっすよ?
     こんな親に見つかろうもんならこっぴどく怒られそうな真似をなぜ子供はしたんすかね?」
     

    #3713
    ヤッチ
    参加者

    「子供と断定するのは早計じゃないかな。
     それはさておき、理由としては必ず拾って欲しかったからだと思う。
     もっと言えば、中の紙を見て欲しかった。そんなところじゃないか?」
    「えー? こんな下手くそな落書きをっすかー?
     ・・・・・・いや、下手じゃないのか。いい感じのヘタウマってやつ。
     あ!(指ぱっちん!) これ暗号だ!」
    「面白くなってきたねギルダ君」

     ここで二人でジョッキを傾けた。
     吟遊詩人のオレはもちろん、小説家志望のケンさんもこの手の話しは大好物だ。

    #3714
    ヤッチ
    参加者

    「しかし、これをどう解読したものかな」
    「暗号ってのは難解すぎてもダメってききますし、
     まずは単純な解釈からでいんじゃないっすかね。
     それぞれの絵の頭文字とか?
     『て』、『け』むし、『と』り、『た』こ・・・・・・?」
    「それなんだが、この鳥、スズメだと思う。
     ここだけ他より描き込みが丁寧で、特徴がよく合うから間違いないだろう」
    「ってことは、『て』『け』『す』『た』・・・・・・?
     あ、逆だ! 『た』『す』『け』『て』!」

     オレらはジョッキでハイタッチした。
     

    #3715
    ヤッチ
    参加者

    「SOSかー。
     ただのイタズラならいいんすけど、ちょっと凝りすぎてるし、マジ困ってるんだろなー。
     行ってやりたいすけど、居場所がわかんないんじゃ無理っすね」
    「それなんだが、ある程度は当たりがつけれるぞ」
    「マジすか」
    「このビンは日常用のそれじゃない。実験用で使用感がある。
     持ち主は魔法使いなどの薬品を扱う職業のはずだ。
     ビンを拾った場所から上流には魔術師ギルドはないから、
     個人あるいは小規模の集まりの所有物だろう」
    「結構絞れたっすけど、拾った川沿いにあたるにしても結構範囲が広いんじゃないすか?」
    「あと一つ、おそらく暗号主は東方人だ。それでかなり絞れると思う」
    「え? なんでそうなるんすか?」
    「君も僕も、最初は暗号を反対に読み違えた。なぜだと思う?」
    「あ、そういうことっすね!」

    #3716
    ヤッチ
    参加者

    「ギルダ君、このあとヒマかい?」
    「何言ってんすか、ヒマにするっすよ!」
    「そう言ってくれると思ったよ。今回もよろしく頼む。
     では、あまり時間をかけたくないから、てっとり早く君のコネで探してくれないか?
     情報料はあとで負担するよ」
    「じゃ、いつもどおり折半ってことで」

     ジョッキの残りを飲み干してから、オレは冒険者の店を出た。

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    #3717
    ヤッチ
    参加者

     

    #3718
    ヤッチ
    参加者

     

     

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