灰の城と真紅の鐘

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  • このトピックには44件の返信、3人の参加者があり、最後にオーコにより16時間、 7分前に更新されました。
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    トピック
  • #3775
    オーコ
    参加者

    オランの市場通りから外れた路地、潮風が吹き抜ける石畳の先に**《銀の麦束亭》**はあった。
    扉を押し開けると、木の梁と分厚い板壁に囲まれた室内は、昼間でも少し薄暗い。
    暖炉の火が赤く揺れ、燻った薪の香りが漂う。

    壁際のテーブルでは港の労働者が黒麦ビールを煽り、旅芸人らしき女がリュートを爪弾いている。
    カモメの鳴き声と遠い波音が、窓の外から微かに混じって聞こえてきた。

    たまたま同じ時刻に店へ入り、同じ丸テーブルに相席することになった二人の冒険者。

    二人の間には、まだ馴染みきらない沈黙と、かすかな警戒の空気が漂っていた。

    その時、カウンターの向こうでジョッキを磨いていた店主ハロルドが声をかけてきた。
    片足を少し引きずりながら、ゆっくりと二人の席へ近づく。

    「お前ら、冒険者だな? そういや丁度いい話があるんだ。」

    ハロルドは丸椅子に腰を掛け、低い声で語り始める。

    「昔、サーダイン王国っていう、それはもう大きな国があったんだがな……やがて滅びちまった。
    でかい国が消えりゃ、小国がいくつも立ち並ぶもんだ。
    そのひとつにエストレグナって国があってな……オランから北へ歩いて三日ほどの場所だ。」

    ハロルドは黒麦ビールをひと口飲み、声を少し落とした。

    「そこには無人になった灰色の城があるんだが……先日、そこの鐘が鳴ったんだよ。
    あの鐘は、王族しか鳴らせない“真紅の鐘”だ。
    もし誰かが鳴らしたなら、ただ事じゃねぇ。」

    暖炉の火がぱちりと爆ぜ、店内のざわめきが一瞬遠のく。

    「ギルドは調査に動きたいが、手の空いた腕利きがいねぇ。
    ……お前ら、行ってみる気はないか?」

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    お待たせしました。

    セッション始まりました。
    久しぶりなので緊張してます笑

    お手柔らかによろしくお願いします。

15件の返信を表示中 - 1 - 15件目 (全44件中)
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    返信
  • #3776
    オーコ
    参加者

    ハロルドのイメージ画像です笑

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    #3778

    はじめにPLより

    お久しぶりです。大変ご無沙汰しておりました。
    わたくし実はヤッチさんとPL同士でご一緒するのは初めて・・・?かもしれないですね。
    なんだか新鮮な気持ちです。どうぞよろしくお願いします!
    ではRPいきますね!

    ――――――――――――――――

    銀の麦束亭。
    ここの麦酒がうまい。

    このごろの暑い太陽光線で頭が禿げ上がる前に喉と腹を麦酒で満たしとくかということで、扉を開けた。
    港の労働者たちが通うおかげで昼間っから盛り上がってることが多いらしく、そういうところも助かる。

    「・・・」

    んんー・・・。

    >たまたま同じ時刻に店へ入り、同じ丸テーブルに相席することになった二人の冒険者。

    (女か? ・・・にしては・・・)

    同じ卓の相手を訝しげに、そしてあえて礼を欠くように頬杖をついておく。
    所謂自己紹介だ。
    おれはこんな人間ですよってな。

    「おまえさんはどういう仕事をするんだ」

    弓に軽鎧という狩人の出で立ちをしている相手に向かって尋ねる。
    おれも軽鎧に弓を背負ってるからな。微妙に被ってるのが気になった。

    今日初めて腹にいれる黒麦ビールを煽り、簡単な食事も店主に注文する。

    >「お前ら、冒険者だな? そういや丁度いい話があるんだ。」

    おれは返事もせず店主の方を見てジョッキのビールを飲む。

    >「昔、サーダイン王国っていう、それはもう大きな国があったんだがな……やがて滅びちまった。

    おれは料理をくっちゃらくっちゃら、わざと大口を開け音を立てて咀嚼する。

    >でかい国が消えりゃ、小国がいくつも立ち並ぶもんだ。
    >そのひとつにエストレグナって国があってな……オランから北へ歩いて三日ほどの場所だ。」

    くっちゃらくっちゃら

    >「そこには無人になった灰色の城があるんだが……先日、そこの鐘が鳴ったんだよ。

    ・・・ごくり。

    >あの鐘は、王族しか鳴らせない“真紅の鐘”だ。
    >もし誰かが鳴らしたなら、ただ事じゃねぇ。」

    おれは動きを止めて話を聞くことに集中していた。
    目は店主を見つめ背筋が伸びる。

    「王族しか鳴らせない鐘・・・。
     なあその『王族しか鳴らせない』の王族ってのは、エストレグナの王族に限る話なのか?」

    (いずれにせよサーダインとエストレグナの関係も調べてみるか)

    「つかそのエストレグナって今どんなんなってんだっけ」

    もしおれが亡国の王の子孫なら、帰りたいと思い、
    もしそこに王の子孫しか鳴らせない鐘があるならば、鳴らすだろう。

    >「ギルドは調査に動きたいが、手の空いた腕利きがいねぇ。
    >……お前ら、行ってみる気はないか?」

    「ありだな」

    おれは空のジョッキを大きくすすり煽って最後の一滴を口に入れた。

    「面白そうだ」

    「おれはジョシュア。盗賊だ。おまえはどうする?」

    同じテーブルの、女・・・みたいなやつの反応を待った。

    ――――――――――――――――
    PL

    よろしくお願いします!
    全体的に尊大ですみません。しかも汚い(汗
    クロイとの初絡み、先に書くって難しいですね。。。
    なにか修正してほしいRPがあれば直します!>ヤッチさん 
    クロイを男とはまだ気が付かないようにしてみました。

    書いたあとで思ったのですが、冒険者といえどもオフモード時にフル装備してこないなと…ですよね。ちょっとおかしな感じになってしまいました失敬。

    本題ですが、調べたいこと→
    1)エストレグナとサーダインの縁の深さについて
     ・サーダイン王国は崩壊して小国エストレグナが建国したようだけど、エストレグナにどれくらいサーダイン王国の生き残りが流入しているのか?
       ほぼなしと見ていのか、サーダイン王国の生き残りの影響力は無視できないくらいなのか。
    2)王族しか鳴らせない というのは、エストレグナの王族だけということでよろしいか?
    ですね。

    どこに行ったら調べられるなど教えていただければRPしてきます。

    ダイスを予備で振っておきますね。

    22:48:41 乙な@ジョシュア 予備ダイス 6d Dice:6D6[1,5,1,3,1,4]=15
    2d6で【6】【4】【5】ひくしゅぎゆ・・・

    #3779
    クロイ
    参加者

    オーコGMさま、ジョシュアPLさま、PL初参加させていただくヤッチです。
    前に顔出してた時には既に閑散期だったので自分にとっては新規参加とあまり変わりがないです。
    新鮮な気持ちで頑張りますのでよろしくお願いします。

    先に謝っておきます。
    ロールプレイ上失礼な発言が出てきましたが何卒ご容赦くださいませ ( ̄∇ ̄; )。

     ————————————————–

    「おまえさんはどういう仕事をするんだ」

    軽めの食事をとっていると、相席の白髪頭がそう訊いてきた。

    オレはクロイ。
    黒髪黒瞳黒ずくめのクロイ。覚えやすいっしょ?
    地元でやらかしたもんで、遠く遠くと流れているうちにオランまで来たってわけ。
    さすがにここまで追手は来ないだろうし、そろそろ腰を据えてカネ稼ぎしないとな~っとことで、たまたま目に入ったこの《銀の麦束亭》に飛び込んで冒険稼業をおっ始めたとこなんでこれから仕事覚えるとこっすよ~。

    ……などと言うわけがない。

    オレは呆れてしまった。
    たまたま相席になっただけの初対面に向かって訊く話じゃないからだ。
    歳も上で場数も踏んでそうな冒険者なのに配慮あるいは警戒心のなさはどうかと思うぞ?
    こいつよく知らない女に歳や体重訊いたりするんだろな。

    しかし、ノンデリのフリした追手の可能性も捨てきれない。
    慎ましーくオレはこう答えた。

    「見てのとおりっす。ご想像にお任せするっすよ」

    できる冒険者ならこれで通じるはずだ。さーて、どう反応するかな?
    と、マグカップをあおったところに店主が仕事の話を持ちかけてきた。

       ・
       ・
       ・

    「ギルドは調査に動きたいが、手の空いた腕利きがいねぇ。
    ……お前ら、行ってみる気はないか?」

    それに対して白髪頭がいくつか質問したのち、それで納得がいったらしく彼は早々に請けると決めてしまった。

    「おれはジョシュア。盗賊だ。おまえはどうする?」
    「いやいや肝心なことが訊けてないじゃないっすか!」

    どうやらジョシュアと名乗ったその男にはそれが興味がないらしい。
    仕方がないので、オレから切り出すことにした。

    「報酬の話が無いんじゃ、そもそも話になんないっすよ」

    タダ働きはごめんだ。当たり前の要求だと思うんだけどここらの土地は違うんか?
    がめつくつもりはない。ただ正当で相応の報酬が欲しい。

    「それをおいとくとしても、オレは土地勘も縁もないんでちゃんと教えてもらいたいんすけど。
     “真紅の鐘”? が鳴ったからって、それが何々すか?
     踏査する理由が見えてこないんすけど」

    こちらの人間には常識かもだけど知ったかぶってもしょうがない。
    店主の答えを待った。

     ————————————————–

    >書いたあとで思ったのですが、冒険者といえどもオフモード時にフル装備してこないなと…ですよね。ちょっとおかしな感じになってしまいました失敬。

    気にしなくていいんじゃないですかね。
    アニメとか漫画とかだと食堂で普通に鎧着たまま飲食してたりしますからw

    #3781
    オーコ
    参加者

    ジョシュア
    >「王族しか鳴らせない鐘・・・。なあその『王族し
    >か鳴らせない』ってのは、エストレグナの王族に限
    >る話なのか?」

    ハロルドは片眉を上げ、鼻で笑った。
    「普通はそう思うだろうな。だがあの鐘は古い魔術で作られてる。
    “王族”ってのは、王の血を引く者……血筋がどれだけ薄かろうが反応するって話だ。
    つまり、エストレグナ王国の血を継ぐ一族なら、他の国に分家してても鳴らせるかもしれねぇ。
    ……だから厄介なんだよ。誰が鳴らしたか、見当がつかねぇ。」

    ジョシュア
    >「つかそのエストレグナって、今どんなんなってん
    >だっけ」

    ハロルドは椅子の背にもたれ、暖炉の火をちらりと見た。
    「今じゃ国って呼ぶのも笑っちまうほどだ。領主もいなきゃ軍もいねぇ。
    町や村はあったが、大半は廃れ、残ってるのは農村と廃墟ばかりさ。
    あの城も何十年も無人……はずだったんだがな。
    それが突然、真紅の鐘を鳴らした。……なにかが動き出してる。」

    クロイ
    >「報酬の話が無いんじゃ、そもそも話になんないっ
    >すよ」

    ハロルドは苦笑し、ジョッキを卓に置いた。
    「はっはっは、そう来ると思ったぜ。
    今回の依頼はな、北の村の連中が直接頼みに来たんだ。
    あいつら、城の鐘が鳴ったってんで慌ててな……オラン中の酒場やら、港町の店やらを回って、腕の立ちそうな奴を探してるらしい。
    国王にも話は通したそうだが──」
    声を落とし、周囲を一瞥する。
    「王さまは全く動く気がねぇ。“廃墟で何が起ころうと村の責任だ”なんて言いやがった。
    だから村の連中は、自分らの手でどうにかするしかねぇってわけだ。」

    「報酬は二人合わせて500ガメル、前金は無しだ。
    ……ただし──城の中にあるもんは、全部お前らの好きにしていい。
    古い財宝でも魔道具でも、持ち帰ったもんは全部だ。」

    クロイ
    >「それをおいとくとしても、オレは土地勘も縁もな
    >いんでちゃんと教えてもらいたいんすけど。
    >“真紅の鐘”? が鳴ったからって、それが何々す
    >か?
    >踏査する理由が見えてこないんすけど」

    ハロルドはしばらく黙り、薪が爆ぜる音を聞いていた。
    やがて重く口を開く。
    「あの鐘はな……城の防衛装置みてぇなもんだ。鳴れば城の“守り”が目を覚ます。
    昔は戦時に鳴らし、王と民を守るために兵や魔術を呼び起こした。
    ……だが今、あれが鳴るってことは……誰かが、あの力を手に入れようとしてるってことだ。」

    ハロルドは二人を真っ直ぐ見据えた。
    「放っときゃ、北の村々がまるごと吹き飛ぶかもしれねぇ。」

    暖炉の火がぱちりと爆ぜ、客たちの笑い声が遠くかすむ。
    二人の前に置かれたジョッキの表面に、揺れる炎が赤く映った。

    「──で、どうする?」

    #3783
    クロイ
    参加者

    「──で、どうする?」
    「……そっすねー」

    この話には釈然としない点がある。

    起動しようとしているのは城の“防御”装置。
    と言いつつ村がいくつか吹き飛ぶレベル。
    それって“攻撃”装置じゃね? つか普通に兵器だよね。

    村がいくつか吹き飛ぶレベルに関わらず国が不関与宣言。
    絶対にそれ以上被害は拡大しないと高を括ってるとしても、調査すらしないとか頭おかしい。
    せめて領主が動くもんじゃねーの?

    どこかに嘘が混じってんじゃねーかと疑うレベルだけど、まぁそこは飲み込むとして。

    ギルドはここ一カ所ってわけじゃあるまいし同様に調査に乗り込む冒険者が出てくるだろう。
    なにせ王様がポンコツだ、国に任せられないとなれば賢明なギルドなら独自に動くだろう。
    早いもん勝ちな仕事じゃないし、そいつらと現場で連携がとれるかもしれない。
    そう思えば物騒ではあるが部の悪い話でもないかな。

    となれば、言うべきことは一つだ。
    わざとらしく咳ばらいをして、オレはこう返した。

    「その報酬さすがに突っ込み待ちすよね。

     一見、財宝持ち帰り放題っつー耳障りの良い案件すけど、そんなん場所がばれて久しい遺跡と変わんないんで全然ボーナスじゃないっすから。
     枯れてゴミしかない、あるいは危険度が高すぎて持ち去れない、そんな場所行って二人500は安過ぎません?
     倍はもらわないとちょおっとねー」

    二人500でも最終的には構わないとは思ってる。
    が、あからさまな低賃金には一言言っておかねばこの先にも響く。
    飲食代と必要経費を別途請求。このへんが落としどころだろう。

    #3784

    >「見てのとおりっす。ご想像にお任せするっすよ」

    「そうかわかったぞ!おめえ、田舎モンなんだろ」

    すげえ訛ってるもんな。

    「どっから来た。一人なのか?」

    街道のあれやら峠のあれやらを躱してきてるなら大したもんだな。

    ――――――――――――――――

    >「報酬の話が無いんじゃ、そもそも話になんないっすよ」

    「あー」

    などと視線を店主にずらし、話に乗っておく。
    冒険者やってるんだったか・・・。そうか・・・。

    報酬などという少しこそばゆい単語におれは黙る。

    ――――――――――――――――

    件の亡国はどうやら古代の時代の話らしい。
    だが今も少しばかりの農村があるとのこと。

    >今回の依頼はな、北の村の連中が直接頼みに来たんだ。
    >あいつら、城の鐘が鳴ったってんで慌ててな……オラン中の酒場やら、港町の店やらを回って、腕の立ちそうな奴を探してるらしい。

    >「あの鐘はな……城の防衛装置みてぇなもんだ。鳴れば城の“守り”が目を覚ます。
    >昔は戦時に鳴らし、王と民を守るために兵や魔術を呼び起こした。
    >……だが今、あれが鳴るってことは……誰かが、あの力を手に入れようとしてるってことだ。」

    「まじか」

    魔法装置の地雷原こわすぎ。
    でも下ばっかり見てたらそのうち上から何か降ってくるんだろう?
    どうか紐がくっついてるタイプのトラップでありますように。

    もしくは

    「魔法生物かと思って切りかかったら、依頼で集まったそこの港の男だったりしてな」

    カオスか。


    PLより

    ぐう抜かれた・・・!

    #3785
    オーコ
    参加者

    暖炉の炎がゆらめき、カウンターの奥から漂う煮込みの香りと、黒麦ビールの麦の匂いが入り混じる。
    近くのテーブルでは港の労働者たちが大声で笑い、ジョッキがぶつかる音が響いていたが、二人の卓の周りだけは妙に落ち着いた空気が流れていた。

    クロイ
    「その報酬さすがに突っ込み待ちすよね。
     一見、財宝持ち帰り放題っつー耳障りの良い案件すけど、そんなん場所がばれて久しい遺跡と変わんないんで全然ボーナスじゃないっすから。
     枯れてゴミしかない、あるいは危険度が高すぎて持ち去れない、そんな場所行って二人500は安過ぎません?
     倍はもらわないとちょおっとねー」

    ハロルドは短く息を吐き、片手でジョッキをとんとんと叩いた。
    炎の明かりが銀混じりの髪を照らし、皺の奥に影を落とす。
    「裕福な村じゃねぇからな。村長も“700が限界”だと言ってたぜ。
    あの村の倉庫を空にしても、それ以上は出せねぇだろうよ。」
    そう言って肩を竦め、わずかに苦笑する。
    「もっと欲しいなら……城の中を本気で探して宝を見つけ出すしかねぇんじゃないか。」

    ジョシュア
    「魔法生物かと思って切りかかったら、依頼で集まったそこの港の男だったりしてな」

    ハロルドはそれを聞くなり、腹の底から笑い声を響かせた。
    「ハッハッハ! あり得るな。あいつら、武器の扱いは素人だが、腕っぷしは港仕込みで強ぇ。
    それに、今じゃ港の荒くれも金のために鐘の噂を追ってるって話だ。」
    笑いを収め、指で卓を軽く叩く。
    「……もし遭遇したら、間違って斬っちまわねぇようにな。」

    その瞬間、近くの席の客が笑い声をあげたが、ここだけは暖炉の薪がはぜる音がはっきりと聞こえていた。

    ハロルドは二人を順に見やり、低く重い声で問いかける。
    「……それで? 行くのか? 行かねぇのか?」

    炎が揺れ、卓上のジョッキに赤い光が踊る。
    外からは遠く、港の鐘の音がぼんやりと響いてきた。

    #3786
    クロイ
    参加者

    「……それで? 行くのか? 行かねぇのか?」
    「うーん……まぁ正直納得しがたいっすけど、やらせてもらいましょ」

    降参の仕草でいかにも無念そうに言ったが、想定範囲内だ。
    今回は儲けより実績作りだと割り切ることにしよう。
    なにせここではオレは新顔で伝手もない。しばらくここで仕事するなら長期的にはプラスになるだろう。

    幸いなことに、仕事内容は最後まで調査だということでぶれなかった。
    これはありがたい。解決しろとかいう話ならマジで割に合わない。
    なまじ前払いじゃなかったのも幸いだ。これなら引き際を見定めやすい。ヤバイとなった即撤退だ。
    村人には悪いがこちらも仕事だ、報酬以上の仕事はできない。
    オレはこんなところで死ぬわけにはいかないのだから。

    改めて白髪頭に向き直り、手を差し出した。

    「オレはクロイ。
     まぁ田舎もんっつーのは否定しねーっすよ、西方諸国なんでね。
     今回はよろしくっす」

    #3787
    オーコ
    参加者

    クロイ
    「うーん……まぁ正直納得しがたいっすけど、やらせてもらいましょ」

    ハロルドは口元を吊り上げ、卓を軽く叩いた。
    「そうこなくちゃな。金の話はケチだが……せめて移動と腹の足しは俺が持つ。」
    ジョッキを一口あおり、真剣な眼差しで続ける。
    「北までの馬車と、道中の食事は俺が用意する。夜明けと共に出発だ。城までは三日──だが急げば二日で着く。
    ……城の中は何が待ってるか分からねぇ。油断するなよ。」

    第1章 灰色の城門

    翌朝、まだ港の霧が路地を覆う頃、二人は《銀の麦束亭》の前でハロルドの用意した馬車に乗り込んだ。
    頑丈な荷台には干し肉や黒麦パン、チーズと水袋が積まれ、馬はよく手入れされた栗毛の牝馬だ。

    街を抜けると、道は緩やかに北へ続き、両脇には広がる草原と、ところどころに点在する森。
    冷たい風が頬を撫で、空は灰色の雲に覆われていた。

    村を二つ過ぎ、夕暮れ前には遠くに目指す城が見えた。
    灰色の石で築かれた高い城壁は、長い年月を経ても崩れず、まるで眠っていた巨獣が首をもたげたような威圧感を放っている。
    近づくにつれ、空気がひんやりと張り詰め、鳥の声も消えた。

    馬車を城門の前で止めると、重厚な両開きの扉が冒険者たちを見下ろすようにそびえていた。
    分厚い鉄板と鋲で補強された扉の中央には、古びた銀色の紋章が刻まれ、その表面には淡い光の鎖が絡みついている。

    これはただの鍵ではない。
    封印だ。

    近づくにつれ、耳鳴りのような低い音と、肌を刺すような微弱な魔力が感じられる。
    紋章の下には、古代語でこう刻まれていた。

    「赤き血と紅き花、王の鐘を満たすべし」

    ———————
    すみません!
    少し無理やりですが始めますね。

    何か準備するものがあるなら宣言をお願いします!

    結構急ぎ目なスピードでやってますが、そんなに急がなくても自身のタイミングで書き込みしていただけたらと思います。

    私は暇なんですぐに書き込んじゃいますけど笑

    #3788
    クロイ
    参加者

    特に追加する買い物はないのでこのまま始めまーす。

    ————————————————–

    これといった情報は得られず城門まで来てしまった。なかなか手ごわい案件だな。
    さて、まずはここから始めるか。

    ……城門の鎖が絡みついたまま。施錠されだ状態なのか。
    ここを誰か通ったわけじゃないのか、再施錠したのか……。 

    紋章には何か文字が見られるが、あいにくオレは読めない。
    これは白髪頭に期待するとして、オレはオレのできる仕事をしよう。

    「足跡探るんで、消さないように頼むっす」

    一応注意をしてからとりかかる。
    っと、その前に両耳に手を添え聞き耳。
    不意を討たれる心配がないのを確認し、今度こそ足跡を探るために腰を下げて見渡す。
    これで鐘を鳴らした何者かの痕跡をトレースできれば御の字だが、さて?

    ————————————————–

    次のとおりダイスロールをします。

    20:06:15 ヤッチ@クロイ 現在地周囲への聞き耳 2d+4 Dice:2D6[4,3]+4=11
    20:06:55 ヤッチ@クロイ 現在地周囲の足跡捜索 2d+4 Dice:2D6[6,1]+4=11
    20:09:28 ヤッチ@クロイ もし足跡があった場合、怪物知識ロール(平目、動植物なら+4) 2d Dice:2D6[3,3]=6

    #3789

    >「オレはクロイ。
    > まぁ田舎もんっつーのは否定しねーっすよ、西方諸国なんでね。
    > 今回はよろしくっす」

    「よし」

    おれはクロイが差し出したその手を掴んだ。

    さてさーて、暇ももう終わったというわけだ。
    テーブルのささくれをもぎ取り歯に詰まった食べかすをシーシーして

    「出るのは明日か。それまでしばし喧騒を浴びてくるかな」

    と言いながら、賑やかな街へ・・・など考えても、どうも気分が盛り上がらない。
    久しぶりにシーフギルドに顔を出すかと考えたほうが楽しくなった。

    ――――――――――――――――
    <出発準備>

    ・コントロールスピリットを行って、小石にノームを封じます。>よき?>GM
     「これで城の中でも石礫だな」

    ・武器屋で買い物します>ギャロットを5ガメルで購入
     たいまつどうしようかと一瞬悩みますが買います>6本5ガメル
     「たいまつ=サラマンダー」
    ・日用品店で買い物をします。>お酒や本を10ガメル分買い込みます

    ・シーフギルドに顔を出します。
    ・クロイ、という西方諸国からきた黒づくめの人間について聞きます。
      →情報料に3ガメル出します。
       キャラシにあることは知ってもいいですか?>ヤッチさんとGM
    ・今話題の(?)エストレグナに行ってくることを伝えておきます。
     「おれが帰ってこなかったらあの城の中のトラップに引っかかって死んでるから絶対財布拾いに来いな」
    ・めぼしいお宝の場所(未探索場所)の情報があれば聞いておきたいです。
     と、危険場所(たくさんの冒険者が命を落としたような場所)も聞きたいです。

    ――――――――――――――――

    出発当日。
    ・・・馬車!

    「馬車きたこれ」

    早速乗り込んでおれはワインの栓を開けた。
    この長い旅路のためにもおれはたんと買い込んでおいたのだ。
    こういうのはほろ酔いでとっとと時間をやり過ごすに限る。
    しかも歩きではないから荷の重さを気にしなくて構わないところもまたいい。
    たまにクロイを眺めたり、本を読んだり。

    そうして。

    >灰色の石で築かれた高い城壁は、長い年月を経ても崩れず、まるで眠っていた巨獣が首をもたげたような威圧感を放っている。

    「なんだ。クソ目立つじゃねえか」

    想像の数倍、トレジャーハンターホイホイだった。

    と呆気にとられると馬車がどんどん城壁に向かう。

    「ん?」

    そうして馬車が・・・城壁の前で止まった!

    「依頼人の元へ行かないのか?農村どこいった?」

    まさかこの城門の向こうに農村が?
    ・・・村長がここを行き来している?
    まさかそんなこたあねえよな・・・。

    おれたちは放り出されたのか。

    >古びた銀色の紋章が刻まれ、その表面には淡い光の鎖が絡みついている。
    >近づくにつれ、耳鳴りのような低い音と、肌を刺すような微弱な魔力が感じられる。

    「馬車から降りて突然魔法の門か」

    やるな。さすが古代魔法時代の王国。

    ・・・何何。何か・・・書いてあるな・・・。
    門の紋章の下に何か文字がある。

    >「足跡探るんで、消さないように頼むっす」

    「おう」

    おれは片手を上げてクロイに返事をする。

    「「赤き・・・血と 赤き 花 ・・・王 の 鐘を 満たす べし」だって。
     下位古代語だ。
     王の鐘はどうやら血に飢えているらしい」

    「ってか・・・まじかー」

    ため息混じりに城壁を見上げた。
    初見でこれ開けるところから始まる?

    ――――――――――――――――
    PL

    とてもハードボイルドですね。
    おれたちの冒険はこれからだ!(直球)

    出発前の買い物します。本文にある通り。

     たいまつ6本追加 5ガメル消費
     ギャロット追加 5ガメル消費
     シーフギルドで3ガメル消費
     お小遣いとして10ガメル消費

    それで出発前にシーフギルドへ行って聞きたい情報書きましたが、正直RPの範疇なので具体的に出なくても大丈夫です。

    城壁についてから行動します!
    宣言~

    ・あたりを見回して【インフラビジョン】します。生命探知。
     →我々と馬車以外、誰もいないかな?

    ・【センスオーラ】します。まさか不死の匂いしないよね?

    ・淡い光の鎖に対してセージ技能【知識】。
     →この城壁の開け方について知ってるかな?
     23:58:38 乙な@ジョシュア セージ知識 2d6+5 Dice:2D6[1,2]+5=8

    ・城壁を最近行き来する人がいなかったかシーフ技能【捜索】。
     23:59:12 乙な@ジョシュア シーフ捜索 2d6+5 Dice:2D6[3,6]+5=14

    ・レバーとかついてないよね?シーフ技能【罠発見】
     →現在地は屋内じゃないけど、城壁は建造物だからいいかなって思って…
     23:59:39 乙な@ジョシュア 罠発見 2d6+5 Dice:2D6[4,5]+5=14

     23:59:51 乙な@ジョシュア 予備 6d6 Dice:6D6[1,2,3,1,2,4]=13
     
    ひくい
    よろしくお願いします。

    #3790
    オーコ
    参加者

    おお!
    早速の書き込みありがとうございます!

    <出発準備>
    ・コントロールスピリットを行って、小石にノームを封じます。>よき?>GM
 
    良きですよ笑

    ・シーフギルドに顔を出します。
・クロイ、という西方諸国からきた黒づくめの人間について聞きます。
  →情報料に3ガメル出します。
   キャラシにあることは知ってもいいですか?>ヤッチさんとGM

    私は問題ないと思います。
    
・めぼしいお宝の場所(未探索場所)の情報があれば聞いておきたいです。
 と、危険場所(たくさんの冒険者が命を落としたような場所)も聞きたいです。

    下記にシーフギルドからの報告書という形でまとめます。

    【シーフギルド内部報告書】

    依頼番号:SG-1748/城塞探索関連
    宛先:ジョシュア殿
    発行者:港湾支部・探索情報班

    一、目的

    北の廃城(通称:エストレグナ旧城)の未踏区域及び危険区域に関する、現時点で入手可能な情報を整理・提供する。
    当該資料はギルド内情報に基づくものであり、真偽は保証しない。行動の際は各自の裁量と自己責任において判断されたし。

    二、未探索または探索困難区域
    1. 西棟封鎖地下室
     古い城郭図には明記されているが、現地では厚い扉に特殊錠前が取り付けられ、未だ開錠例なし。
     内部には王家礼装や宝器が眠るとの口伝あり。
     噂では「赤い鍵」が必要とされるが、実物の所在は不明。
    2. 鐘楼隠し収納
     主塔最上階、王の鐘直下に小部屋ありとの証言複数。
     ただし昇降路は半壊状態で、足場崩落の危険大。
     中には儀式用武具や宝飾品が保管されていたとの古記録が残る。

    三、危険区域(死亡報告多数)
    1. 大広間の呪縛鎖
     床一面に淡光の鎖。接触者は全身を拘束され、天井からの落下刃・槍により死亡する例多数。
     【ディスペル・マジック】、もしくは特定の鐘音による解除が可能との未確認情報あり。
    2. 地下水路の「黒沼」
     一見ただの地下水だが、底に不明生物が潜む。
     生還者証言によれば、水中で赤い目が光った瞬間に接触が発生し、即座に沈められる。
     武器による反撃例はあるが、有効打の確認はなし。

    四、補足情報
    • 銀の紋章
     城で稀に発見される銀の紋章。鐘の意匠がある。
     特定の仕掛けや扉に関与している可能性があり、現地盗賊団の間でも価値が高い。
    • 裏手の不気味な赤花
     城の裏庭に群生。用途不明だが、古儀式に使われる花の特徴と一致。

    ――――――――――――――――

    クロイ
    1. 聞き耳(目標値11/成功)
     城門前はしんと静まり返っているが、時おり城の裏手あたりから小さな金属音が風に乗って届く。
     規則的ではなく、不規則な間隔で「カン…カン…」と響く。まるで何かが鎖を揺らすような音だ。
    2. 足跡捜索(目標値11/成功)
     扉前の地面に、新しい足跡が複数確認できる。
     土の沈み方からして、人間の成人男性の靴跡と、もう一つは大きな四足獣の足跡。
     四足獣の足跡は城門へ向かって途切れ、そのまま消えている。
    3. 怪物知識(目標値6/成功+4)
     四足獣の足跡は、おそらく**狼や犬型モンスター**のもの。
     ただしサイズ感からして通常よりもやや小柄で、単独行動をしている可能性が高い。

    ジョシュア
    1. 生命探知(技能)
     城門の正面付近には生命反応はない。
     しかし、城の裏手方向に微弱な生命反応が複数あるのを感じる。
    2. 【センスオーラ】(魔法)
     城そのものから淡く鈍い邪気のようなオーラが漂っている。
     強大な魔物というよりは、長年放置され、呪術的な汚染を受けた遺構特有の気配だ。
    3. 淡い光の鎖に対してセージ技能【知識】(目標値8/成功)
     これは古代エストレグナ王国の封印術で、物理的な破壊は意味がない。
     指定された“鍵”を揃えることでしか解けない類。
     文言「赤き血と紅き花、王の鐘を満たすべし」はまさに解除条件を示す。
    4. 城壁を最近行き来した跡の捜索(目標値14/成功)
     城門からは人の出入りはないが、城の裏手の下草が不自然に踏み分けられている跡を発見。
     その奥には赤く不気味な花が群生しているのが遠目に見える。
     花は毒々しいほど鮮やかで、まるで血のしずくを固めたようだ。

    同じく城の裏手には石棺があり、その端に長さ30cmほどの鉄製の鎖が引っかかっている、その鎖に吊るされた銀色の紋章が、風に揺れて石棺とぶつかり、乾いた「カチ…カチ…」という音を響かせている
    銀の紋章には鐘の意匠が精緻に刻まれている。

    ———————

    久しぶりすぎてまだ感覚が戻ってないです。
    辺なところがあったら突っ込んでください笑

    #3791

    ※更新

    >よくないです。身バレしてまわる真似はしません。

    こちら了解いたしました。

    キャラシ更新…させてしまいごめんなさい恐縮です。
    が、承りました〜っ。

    クロイのRPから憶測する以外の(他言による)情報はないと、いう感じでいきますね。

    (女…男……んんん…)みたいな笑

    PLより

    取り急ぎですみません。

    ヤッチさん
    シーフギルドから受け取った書面は、行きの馬車の中でクロイと共有したいでする。

    なので今現在、門前のジョシュアは既にそれを読んで知っている状態で取り掛かかるように行動するつもりであります〜。
    ですです。

    という感じでまた夜書ければ書きたいですにゃ

    #3792
    クロイ
    参加者

    ひとまずこれだけ。あとで追加します。

    >・クロイ、という西方諸国からきた黒づくめの人間について聞きます。
    >  →情報料に3ガメル出します。
    >   キャラシにあることは知ってもいいですか?>ヤッチさんとGM

    よくないです。身バレしてまわる真似はしません。
    そこに書くべきじゃなかったですね、削除しました。

    ————————————————–

    シーフギルドからの情報共有了解です。こちらもそのつもりで行動します。

    ————————————————–

    ダイアウルフというのはオリジナルモンスターでしょうか?
    ルールブックからは探せませんでした。

    #3793
    オーコ
    参加者

    ヤッチさん
    すみません!
    オリジナルで出そうと思いましたが、難しそうだし訂正します。

    誤)**大型の狼や犬型モンスター(ダイアウルフ)**

    正)**狼や犬型モンスター**

    よろしくお願いします。

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