>「レイ、大事に使ってくれよ!この戦い終わった後、必ずかえしてくれよな!」
そう言ってキラリと光る何かが手渡された
眠い目をこすりよく確認すると、それは明らかに高価な魔法の品だった
「ぇっ、貸してもらっていいの……これ? 高いアイテムなんじゃない?」
人差し指にはめてみると、体が軽くなったような気がした
手を松明へ掲げうっとり眺めると、思わず頬がほころんだ
「にへへっ、 このままもらっちゃいたいくらいだけど
はぁ…… ここまでされたら、戦うしかないじゃん。 気は乗らないけどさぁ」
逃げ出したい気持ちはあるけど、信じてくれる人を置いていくわけにもいかなくて
結局、闘技場の門に立つことになった
* * *
>「とてもじゃあないがお前たちでは俺達には勝てんぞ?
退く事も勇気だ。辞めておけ。さもないと全滅するぞ?」
「逃れるなら、とっくにそうしてるわよ……」
こちらの心境を理解してくれない言葉に、恨みがましくつぶやいた
そうは言っても強敵相手に目を合わせることもできず、そそくさとゾイの後ろに隠れた
>「やってみなければ、分からないじゃないか?
俺達が勝つ可能性だってあるんだぜ!」
誰もが負けを確信している中で、彼だけはまだ勝つ気があるようだ
「ふふっ、 なぁに言ってんだか」
無謀には聞こえたが、沈んでいた気が楽になったのは確かだった
背負っていた弓をつがえると、彼の後ろから様子を伺う
しかし、この戦いでわたしにできることはなさそうだった
開けた戦場で、すでにお互いが向き合った状態から始まる戦闘
隠れる場所もなければ、情報で優位に立ち回ることすらできない
ルーリエの魔法が失敗し、相手はじりじりと迫ってくる
(せめて、あの魔法使いの邪魔ができれば……)
こんな場所で敵の注目を集めるなんてまっぴらゴメンだが、他にできることがなければ仕方ないのだ
勇気を振り絞って、大きく回り込むために走り出した
閃光
突然の轟音と共に体が吹き飛んだ
そして、全身を細切れにされたような激しい痛み
「ぅ…..が!? ぁ…….っ……ぁぁぁッ!!?」
熱い 痛い という声が、出ているのかわからない
吸い込む度に肺を切り刻まれて、呼吸もままならなかった
辛うじて開いた目には、真っ赤に焼けただれて皮のない手が映る
炎に包まれて、燃やされているのは理解できたけど、転げまわる力がでなかった
自分が自分でなくなっていく恐怖と、地獄のような苦しみから必死に逃れようとして
地べたを這いまわることも叶わないまま静かに意識を手放した
* * *
「わあああああああああっ!!!?」
飛び起きると、そこは見知らぬ天井だった
飛び起きたつもりだったが、実のところ指一本動かせなくて、仰向けのまま体を起こせていない
声もかすれていて、体の動かし方を忘れてしまったようだ
「ぅっ…..ぅぅっ…… 誰かいないの? だれかぁ……」
酷い悪夢を見ていた
内容はおぼろげだけど、とても辛く怖かったことだけは覚えている
今の状況に疑問を持つより先に、心細さから泣きながら人を呼んでいた
わたしが死んだこと知ったのは、この後のことだ
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PL玉鋼より
こんな大金を貸して下さってありがとうございます!!!
いやあ、NPCとかから借りるよりも、ますますやる気になりますなぁ 頑張って返せるようにしないと
貴重な蘇生経験なので、ロールプレイだけしておきます
1週間は療養生活が必要みたいなのですが、どこかでだれかが看病してくれるんですかね?
ラーダ大神殿で、誰かに看病されながらしばらくは寝込むことになるんでしょうか? まさかその辺に捨てられるなんてことはないと思いますが……
以下受領
経験点500点 報酬はなし(最初の500ガメルのみ)